セレナード第12番ハ短調《ナハトムジーク》3
こうした管楽器のアンサンブルは、弦楽器以上に演奏者一人一人のもっている音色や技巧が演奏の特色を左右する点でおもしろい。
いまここに二つのすばらしい演奏の録音がある。
一つはシェレンベルガーやライスターを中心とするベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブル。
もう一つはホリガー、ブルンナー、トゥーネマンを中心とするウィーンとスイスの演奏家のものである。
前者はシェレンベルガーの美しいオーボエの音色を中心に八人の音色が完全に融け合った見事なアンサンブルで、とくに第一楽章はやや遅めのテンポでじっくりと表現していく。
これに対して後者はもちろんアンサンブルは整っているのだが、しかしその中から各人の個性とか独奏的な性格が出てきて、その点のおもしろさがある。
だから第一楽章はどうしてもテンポが速くなり、逆に第二楽章は一人一人じっくり歌っていくからやや遅くなる傾向にある。
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